私が井本整体の教室に通ったいた頃、気に関しては合掌行気法、セキツイ行気法ぐらいしか教わりませんでした。今から考えると色々お話しされていたと思いますが、当時の自分はまだ理解できていなかった、そう思います。
私は当時、気についてもっと勉強したいと思い、合気道の先生・藤平公一先生の主宰される「気の研究会」に１年通いました。藤平先生は、元巨人軍・王貞治選手に１本足打法をお教えされた先生です。
そこで教わったことは、人は力を入れた状態が強いと思っていますが、力を入れずリラックスした状態が最も強いということでした（力が抜けた状態とは違う）。
そこでは理論的な説明は少しで、後ほとんどが実践でした。
80歳過ぎたおばあさんが立ち、左右の手を坐って、佐川急便の縄引きの選手が片手を持ち、もう一人力のありそうな人が反対の手を持ち、おばあさんに「前に歩いてください」と。
当然動きません。
そこで先生（藤平先生のお弟子さん）が、「お腹の下腹を意識し、一点とひとこと言って引っ張ってみてください」と指導されます。アララララ…おばあさん、両手を引っ張られながらスイスイ前へ進んでいるではありませんか。
アレって感じで、そんな実験ばかりでした。全てがアレレレ…でしたね。
そこでは気圧療法というのがありまして、それは整体の愉気と同じで、AラインとかBラインとか体中にラインがあり、その線上に手を当てているだけでしたね。そういう療法が確立されていました。
整体と同じで、力を入れず力を抜いた状態で行うところも共通していましたね。
ただし、整体の場合は触ってココだというピンポイントに手を当てる、そこが違っていたくらいで。後は愉気と同じだと思いましたね。
合気道は整体ととても共通点が多いです。二宮先生も「力を抜いている時の方が変化する」と仰っています。そこでは非常に多くの事を学びました。
私の人生観も大きく変わりました。今でも感謝しています。
藤平先生の本は、書店にありますので、みなさんも読んでみてください。おもしろいですよ。特に氣の威力（講談社）がお勧めです。