整体で重要なのは、気・型・呼吸、この三つですと前にお話ししました。
この三つについて、今までよりもっと詳しく話していきたいと思います。
この三つは繋がっています。簡単に説明しますと、
気を呼吸を利用して相手の体に伝える、相手の体がそれに感応し体が大きく変わる、
その時、型が決まっていなければ気は出ません。
井本整体・井本先生は、「型ができると気が通る」と仰っています。
気という話をすると、お客さんの中には「それは気功と同じですか?」という人が
いらっしゃいますが、気功とは違います。気功は中国で生まれたものですが、
気功とは元来、日本の神代の時代からあった考え方です。
すべては気です。結婚も気がある、気がない、気が合う、合わないで決め、
仕事も気が向く、向かない、やる気がある、ない、気が乗る、乗らないで決め、
人間関係でも、あの人は気が優しいとか、気が強いとか、気が弱いとか、気が大きいとか、
気が小さいとか、気が長いとか、気が短いとか、気が張っているとか、気が抜けているとか、
最後に生きる気力を失って亡くなるのです。
大気だって、天気だって、空気だって、景気だって、病気だって、すべて気です。
気は心と思いがちですが、表面意識だけではなく、心の奥の、潜在意識・深層意識も含まれ
またそのふたつがとても重要なのです。
私はよく、本能と言っていますが、このふたつの中の働きのことです。
人間の脳は3%しか使われてないと言われていますが、残りの97%の中にこのふたつは
眠っています。それを活用するのが整体では重要なんですが、これが難しい。
1%使えるだけでも大変なことです。しかし、それを使わないと、整体はできない。
最終的に整体が上手か下手かは、ここを活用できるかできないかだと思います。
その気を、手を当て相手に送る、それを愉気といいます。
野口先生は「どんな高等技術より、愉気に勝るものはない」と仰っています。
この愉気こそ、整体の基本中の基本です。
続く