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《随想》天国の桜の下で会おう:1

有限会社 デザインハウス

左から 高校時代の 英範・悠・浩二「《随想》天国の桜の下で会おう:1」

左から 高校時代の 英範・悠・浩二

天国の桜の木の下で会おう「《随想》天国の桜の下で会おう:1」

天国の桜の木の下で会おう

出雲市立第二中学校「《随想》天国の桜の下で会おう:1」

出雲市立第二中学校

出雲市立第二中学校「《随想》天国の桜の下で会おう:1」

出雲市立第二中学校

71歳で亡くなられた幸田悠さん「《随想》天国の桜の下で会おう:1」

71歳で亡くなられた幸田悠さん

★このストーリーは、出雲で育った3人の大親友
 の出会いと別れの実話です。その内の1人:東京
 在住の幸田悠さんが随想として残されました。

随想:天国の桜の下で会おう:1】

《3人は出会い卒業時に別々の道に!》
 昭和34年3月に出雲高校を卒業した私は、小学
から一緒の浩二君と、中学で一緒になった英範君
の3人で3月末、卒業したばかりの高校に赴いた。
 離れ離れになる前に3人で会おうという浩二君
の提案だった。《ー中略ー》
 3人は3年間学んだ校内の思い出の場所を歩き
回り記念の写真を取り合ったのち、体育館の横に
ある桜の木の下に座った。突然、浩二君が「10年
後の3月10日に、この桜の下で会おう」と言った。
《ー後略ー》

 それから瞬く間に四年が経ち、夏休みに帰郷し
浩二君を訪ね、連立って土曜夜市を楽しんでいた。
そこへ英範君の近所の下級生が、英範君が昨日
亡くなったと、「えっ!それは本当か?」と、葬儀の
場所を教えてくれた。《ー中略ー》
 道を訊きつつ辿り着いた時には既に読経が始ま
っていた。私は英範君の遺影をじっと眺めて語り
かけた。「昨年の夏が判っていたなら…」、そこま
で言うと熱いものが胸を突き上げた。
 6年前に父が他界した時に流さなかった涙が止
めどなく流れ落ちた。《ー中略ー》
 
 続いて焼香に立った浩二君は、「何だ、お前!
高校を卒業した時に、桜の木の下で三人で誓った
事忘れたのか!あれから未だ4年しか経っていな
いのに・・・」。
 そう言った途端、人前憚らず泣きだした。暫く
して「胸が張裂けるようで、これ以上話す事がで
きない。お前が好きだった灰田勝彦の「鈴懸の径」
を歌う。そう言って歌いだした。
「友と語らん鈴懸の径通いなれたる学び舎の街…」
歌い終わるや「安らかに眠ってくれ」と涙ながらに
境内に走り出た。《ー中略ー》

 出逢いがあれば必ず別れが訪れる事は判ってい
たものの、こんなに早く訪れるとは予想もしなか
っただけに悲しみは大きかった。「俺はお前の分
まで長生きするからな。
 10年後の再会は駄目になったが「50年後に天国
の桜の下で会おう!」と読経が流れる中、私は心の
中で手を合わせた。《ー続くー》
★浩二さんが葬式で歌った「鈴懸の径」
 灰田勝彦 ★ blank ザピーナツ ★ blank

【随想:天国の桜の下で会おう】
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《第15回コスモス文学の会新人賞受賞作:幸田蒼生
 :ノンフィクション天国の桜の下で会おう より》

資料提供:総合広告代理店(有)デザインハウス
島根県出雲市天神町40-1TEL0853-23-3149
ホームP blank コミュチカ blank フェイス blank

基本情報

名称有限会社 デザインハウス
フリガナユウゲンガイシャ デザインハウス
住所693-0005 出雲市天神町40-1
アクセス浜山あおい保育園さんを南へ100m
電話番号0853-23-3149
メールアドレスa-design@icv.ne.jp
営業時間8:30~18:30
定休日日曜、祝日
駐車場有り
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