美しい出雲の言葉.・*※*☆
だんでらいおん

鑑定会に展示された美しい書
父は転勤の多い仕事だったため、
子どもの頃から、あちこちの土地で暮らしました。
環境が変わることは そう苦ではなかったのですが、
言葉ではずいぶん嫌な思いをしてきました。
一カ所での暮らしは たいがい二年。
馴染みかけると変わるので、その土地の言葉にはいつも慣れることができませんでした。
しかたなく使っている標準語が「気位が高い」と言われるのは心外でした。
いまだに忘れることができないのは
国語の教師の「おまえの言葉はおかしい」
訛りの強いその先生の どこが正しい日本語なのか、と思いましたが………
先生はその土地の生まれであることが誇りだったのかもしれません。
その教師のおかげで、
転校生の私はクラスの皆の格下に位置づけられることになりました。
くつがえったのは 言語学の先生の
「君のガ行の発音はきれいだね」という言葉でした。
そう言うと、先生は黒板に向かって古い日本の絵図を書き、
言葉は出雲地方が発祥で、
鼻濁音と呼ばれる 少し鼻にかかったようなガ行のやわらかな音は
出雲地方に残る 古来日本の美しい音だと話されました。
そして
「読んでごらん」
と、渡された古文の音律が心地よく、
「君の声は朗読に向いてるね」
と言われたことで、
クラスの中での位置が変わり、
自分の声へのコンプレックスが消えました。
言葉には力があります。
人の心はかくも簡単に変わるものです(^.^)
そして その美しいガ行を残す 出雲の国の私たちは
心して言葉を発しなければ、とも思います。
でも ふしぎなことに、私は出雲人ではないのですが………
どうして鼻濁音が使えるのでしょうか( ̄。 ̄;)
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