先日ぎっくり腰で来院された方から
質問を受けた冷湿布と温湿布の
使い分けについて今回はまとめます


湿布とは？

湿布というものは、皮膚に貼ってその下の
組織に薬剤が浸透するようにしたものです

皮膚の下の組織内には血管がたくさんあり
その血管に薬剤が入ることで、血行が促進されます

効果の持続時間は薬剤によっても
多少異なりますが、貼ってから
4時間ぐらいが経過すると薬剤の効果は
ピークに達し、それ以降は一日以上
貼ったところで、効果は薄れていきます


湿布の作用

鎮痛、抗炎症作用です

また、冷湿布にはメンソール
温湿布にはカプサイシンという
成分が入っておりそれぞれ
冷たく感じさせたり
温かく感じさせたりする効果があります


湿布を貼るタイミング

血行がよくなったところに筋肉をより
和らげるような発想で、お風呂上がりに
貼るのがお勧めです

動いたときにずれることなどが気になる方は
お休み前に貼るのもおすすめです


冷がいいのか、温がいいのか

実は、湿布自体には加熱効果も冷却効果もありません

温湿布も、冷湿布も貼った部分の
温度を少し下げるという報告は
ありますが、明らかに熱をとって
いくような作用はありません

どちらの湿布も効果としては
鎮痛作用と、抗炎症作用で同じ効果です。

温湿布と冷湿布の違いは何かというと、成分の違いです

冷湿布では冷たく感じ、温湿布では
温かく感じる、という感覚の違いです


副作用は？

湿布でよく起こる副作用とはかぶれです

湿布の効果を長く保とうと思って
長時間貼る方がいらっしゃいますが
薬剤の効果が最も高くなるのは貼って
4時間ぐらいなので、長時間貼っても
あまり意味がありません

むしろ、かぶれなどの原因になるので
長時間貼ることはお勧めできません

また、温湿布の方がかぶれやすいという
報告もありますので湿布選びには肌と
相談して貼るようにして下さい


湿布に頼っていいのか問題

ここまで湿布について説明しましたが
当院では時と場合によりますが湿布を
利用することをあまりおすすめしていません

その理由の１つが痛みが分からなくなる

ということなんですが
これ以上は長くなってしまうので
次回、続きを書きたいと思います


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