それが事実かどうか知る由もない
ただ、目の前にいるクライアント様は、この前世の旅を終えて心からの自由を感じる笑顔を見せている
やっとこの得体も知れない恐怖と悲しみから解放されたのだ
それは、物心つく頃から既にあった両親に対する得体の知れない感情
怒り恐怖と、寂しさ悲しみ
決して親子関係がはた目から見て悪いわけではないのに
ご両親と一緒にいる時に、突然付きあげるような負の感情を、ずっと胸の奥に閉じ込めていたのだ
核心となるこの前世の記憶を、6年間の継続セッションの積み重ねの中で、ようやく無意識は出してきた。
この前世の記憶を出すための準備に6年間必要だったのだろうか?
それは重い心身の問題を少しずつ薄皮を剥ぐような日々だった。
そして、ようやく心の準備が整ったと無意識は判断したのだろか?
そんな疑問はさておき
無意識はようやく、この問題の種となった前世の記憶に繋げてくれたのだった。
今までのセッションでは、直接現在の両親に対して抱えてる負の感情と関連する前世の記憶は出てこなかったが
今回の前世では、前世の自分の大切な家族を奪い、孤独と悲しみと怒りへと突き落とす出来事に直接関わった存在として、今世の両親が出てきたのだ。
(もちろん前世では赤の他人としてだった)
前世では自分の家族を奪い、奈落の底へ落とした相手が
今世では、命を与えてくれて、家族としての愛情をかけ、育ててくれる存在へと役割を変化させている。
魂の輪廻転生があるのかどうかわからない
そして、今回の前世の記憶も無意識が何かを気づかせるための暗喩(メタファー)として、一つの物語を紡ぎ出したのかもしれない。
我々が意識できない無意識には、いったいどれほどの記憶の欠片が眠っているのだろうか?
もし前世があり、癒やされていない未完の想いが残されていたなら、その未完結の結末は今世で終わらせる事を、私達の魂は望んでいるのだろうか?
人生に降りかかる様々な問題や苦悩が、前世からの未完結の問題を終わらせるきっかけだとしたら
今、生きているこの時を、魂の旅の一つだとしたら、あなたはどんな旅路にしたいと思いますか?
後日、クライアント様から
父と母に対して、怖いという感情が一切なくなりました!
という連絡がありました。