今回も、野口先生のお話しからです。

「自分が弱いと思い込んでいる人に『弱くない、しっかりしろ』と相手の意識にかけごえをかけても強くはならない。ますます弱い方にいってしまう。努力すればするほど逆効果になるのです。『弱いんじゃない、丈夫なんだ』と思い込もうとするほど、弱くなっていくのです。あるいは、なにかの痛みがなくなって『まっ、よくなったわね、これで安心だわ』などと言われると、また痛くなる。相手に安心されたら自分に注意が集まらない。注意を要求することで、また痛くなる。未練症状なのですね。同じように、看病したり、介抱したり、激励したとしても、めったに的を射ることはない。なぜなら『頑張れ！』という掛け声と、『リラックスせよ！』という掛け声は両方とも内容は同じだけれども、『頑張れ！』はムチ打っている。『リラックスせよ』は不可能を強いている。いずれも、当人が全力を出し切れないような要求をしてしまっているからです。」
また「私は無理に変えないのです。強いないのです。心は強いるべからずと思っています。『ちょっと腰が曲がっていますなぁ』『痩せましたなぁ』『肥りましたなぁ』と、こうした日常の普段の言葉しか使わないのです。何気なく話していると、何となしに体に力が出てくる。死にかけているでも、死ぬという事を考えなくなる。相手の心と向かい合って話し合っているからです。意識する心を計算に入れないからです。それが私の心理指導の技術です。愉気する、心を伝える、何気なしに話す。その他にもまだまだいろいろの問題がありますが、まずこれが基本です。」と仰っています。
整体では、相手も潜在意識を変える、それにより、体を変える、ということがとても重要ですね。

続く