大祭の内容を小分けにしてご紹介していきます。

【大般若：だいはんにゃ】

皆さんが想像する鬼の形相をした「般若（はんにゃ）」ではなく、西遊記に出てくる三蔵法師（さんぞうほうし）というお坊さんが天竺から持ち帰ったお経の事で、「大般若波羅蜜多経（だいはんにゃはらみたきょう）」と言います。

※般若＝パーリ語のパンニャの音写で、「智慧」という意味です。


書かれているお経を大声でお唱えしながら、何とこのお経本で思いっきり机を叩きます。

これはお坊さんのストレス解消のためではなく、病気や災いをもたらす魔を叩きつぶす豪快で大迫力な作法になります。

今までおごそかにお経をお唱えしていたお坊さんたちが急に大声を張り上げてお経本をバンバンと叩きだすので初めて見る方は「何が起こったんだ！？」と困惑されます（笑）

また、お経本を玉すだれのようにパラパラとめくる所作がありますが、これは「転読（てんどく）」という正式な作法ですので決して遊んでいる訳ではありません。

この際に巻き起こる風は｢梵風（ぼんぷう）｣と呼ばれ、お経に載った文字が風となって人々に功徳が行き渡るとされています。

※百聞は一見に如かず。参考映像（10:19より）をご覧下さい。