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山陰スピリチュアル紀行

10年に1度のホーランエンヤを堪能しよう

城山稲荷神社~松江大橋~矢田の渡船場

今回は令和元年の10年に一度の日本三大船神事「松江城山稲荷神社式年神幸祭」通称「ホーランエンヤ」を楽しむべく、7日間のお祭りの初日「渡御祭(とぎょさい)」を堪能した様子をお伝えします!
このお祭りは松江城山稲荷神社の御心霊を神輿にうつして、10キロ離れた阿太加夜神社に船で運んで五穀豊穣を祈るものです。

5月18日朝9:00、城山稲荷神社

5月18日朝9:00、社☆ガールも城山稲荷神社から神輿で運ばれる御心霊をお迎えいたしました(^^♪
なぜか境外にはニワトリの鳴く声が響いています。先頭付近には邪気を払うとされる鬼もいます。近くで見ると結構ひょうきんなお顔。私たちはお神輿行列にはついていかず、トイレ休憩をはさんで、人ごみを避けるように大橋川へ向かいました。
所在地:島根県松江市殿町477

松江大橋

松江大橋に着いた時、まだ始まっていませんでしたが、既にすごい人!!
最初は人の頭の上から擬宝珠を見る感じでした。数人ずつ別れて見ることで、それぞれが人の合間を縫って船が見える位置を確保。
脚立を持っている人が交代で見せてくれたり、「ここ、空いているからどうぞ」と声をかけてもらいゴザの敷いてある前の方で見ることができたり、観客の譲り合いが嬉しかったです。
これだけの観衆がいるなか、地声でホーランエンヤの唄や掛け声がとてもよく響いて心が震えるよう。周りからの一生懸命な声援も感動的で踊りも近くで見ることができて感激でした。
のちょうど真ん中に赤いテープで神様の通り道がわかるように印がありました。参道のようなことが書いてあり、午前中で一番テンションが上がった瞬間でした(笑)。
ホーランエンヤの見どころといえば、やはり5つの地域(五大地)が出す櫂伝馬船(かいでんません)です。どの船もとてもカラフルで船首には男踊りの「剣櫂(けんがい)」、また船尾には女踊りの「采振り」が華麗におどり、「ホーオラーンエーンヤ、ヨイヤーサーノサー」とという音頭取りの歌に合わせて櫂方(かいかた)の櫂を漕ぎます。370年続く伝統です。少子高齢化で後継者不足に悩む地域が多い中、今回の櫂伝馬船も見事でした!

一番船 馬潟櫂伝馬船

五大地の中では唯一、剣櫂が中学生、采振りが小学生と代々踊りは少年が務める船です。今回は剣櫂、采振り、太鼓を担当した今川3兄弟が注目を集めました(←お父さんは剣櫂の師匠)。神輿船をけん引する1番船の気合は大きく、船の大きさ、乗組員の人数とも五大地一です。この船だけに観客に笑顔で手を振る「招待」という子どもたちがいるのも特徴です。

二番船 矢田櫂伝馬船

五大地の中で、もっとも地区の住民が少ない地域で、今回も3分の2を地区外から集めた人たちを「伝承人」として船を出しています。船の特徴はボンボリと擬宝珠が2本だっていて迫力があります。橋をくぐるときはこの大きな柱を同時に倒すので、その迫力に観客からも大きな拍手が送られていました。音頭取りの伸びやかな声などほかの船にひけをとらず、カッコよかったです。

三番船 大井櫂伝馬船

五大地の中でも2番目に大きな船で、踊りや乗組員もほとんどが20代~30代という青年の力強さあふれた船です。特に采振りの「采」が60センチと長く、振り回すパフォーマンスも大きく見ごたえがあります。また、櫂かきのそろった動きを重要視しているので、歌に合わせた一糸乱れぬ統一感がとても完成度高く魅了してくれます

四番船 福富櫂伝馬船

今年から船体が「黒に白文字」という、松江城の天守を思わせる色に塗り替えられました。渋さが逆に目立ちます。昭和33年当時の船体の模様に「原点回帰」したそうです。踊り子たちの化粧も京都の歌舞伎の化粧師に施してもらっていて、細かいところに本気を感じる船です。また70代のベテランも船に乗り、地域総出で櫂伝馬船を守っている地域です。

五番船 大三崎櫂伝馬船

船団の先頭を切る船が大三崎でまず最初に観客に注目される船です。見どころは剣櫂で、船の上で大きく足を上げて「大見得を切る」所作が入ります。今回の剣櫂も気合が入っていて、見事な剣捌き、ポーズの美しさでした。黒門付きの歌舞伎の自来也を模した衣装もカッコいいです。伸びやかな音頭取りの声も観客から拍手喝采でした。
所在地:島根県松江市白瀉本町 県道261号線

矢田の渡船場

午後からは場所を松江市朝酌の矢田の渡船場に移動し、矢田の渡しの船の上で目の前に通る船団を堪能しました。船団が通るたびに私たちの船も大きく波打ち、一緒に祭りに伴走しているような臨場感でした。船団に見守られるようにやってきた神輿船を皆で拝ませて頂き、10年に一度のありがたさをかみしめた社☆ガールメンバーでした。
神事を守る氏子の皆さん、船団をまもる五大地の皆さん、素敵な場所をご提供いただいた矢田渡船の米原さんありがとうございました!
所在地:島根県松江市矢田町
協力:河野美知、宇都宮真理、加島美知(社☆ガール)

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